セットレンズの次に買うレンズは
カメラのセットレンズ(本体とセットでお徳用ズームレンズ)を使っていてそろそろ卒業してレンズが欲しいと思われる方。
望遠レンズにしようかマクロレンズにしようか悩んでいませんか?
撮りたい物によって決まってきます。
使い方で決まるレンズ選び
セットレンズは広角系、望遠系、両方カバーと色々有りますが、広角系は魚眼レンズ以外ズームでもカバーできます。
望遠レンズとマクロレンズは、重なっているところも有りますが、全く違った使用法もあり、選ぶのに迷うところです。
どんな違いが有るのか分かれば、使うレンズも決まってきますね。
望遠レンズとマクロレンズの違いとは
望遠レンズとマクロレンズの違いって分かりますか?どちらも、被写体を大きく写すという目的は一緒なのです。
では、どこが違うのかと言いますと、最短撮影距離と撮影倍率。
難しい言葉が出て来ましたが、
- 最短撮影距離というのは、カメラのイメージセンサーから被写体までこれ以上近づくとピントが合わなくなる距離。
- 撮影倍率は、被写体の実際の大きさとセンサーに写る大きさの比のことで、4cmの長さの被写体が、センサー上に1cmで写れば、撮影倍率1/4倍。等倍だと同じ大きさ。
私が使っているタムロンSP70mm〜300mm(望遠300mm側)とマクロSP90mmで比べてみます。
望遠レンズ(300mm)
- 最短撮影距離1.5m
- 撮影倍率1/4倍
マクロレンズ(90mm)
- 最短撮影距離29cm
- 撮影倍率1倍(等倍)
最短の撮影距離は違いますが、センサー上の像の大きさは、今回比較した望遠レンズではマクロレンズの1/4なので、いくら遠くのものを大きく写せても、マクロレンズの等倍撮影には及びません。
条件を変えて撮ってみると
望遠レンズの最短撮影距離1.5mで撮り比べてみる
望遠レンズでは
マクロレンズでは
1.5m離れるとマクロ90mmではかなり小さく見えますね。
モニター上の像の大きさを測ってみると、望遠レンズ4.5cmマクロレンズは1.5cmと三倍ほど大きさが違って寄って撮れない場合は、望遠レンズの方が大きく写せます。
では、写った像を同じ大きさにトリミングしてみると
左が望遠レンズ、右がマクロレンズこの辺りはレンズ自体の違いも出ますが、マクロの方はギリギリのトリミングになるので画質もかなり荒くなります。1.5m以上離れた被写体を撮るなら望遠レンズがおススメです。
被写体が同じ大きさになるように撮る
望遠レンズでは
マクロレンズでは
比較してみると(右300mm 左90mm)
もう少し拡大しないと分かりにくいかもしれませんが、マクロレンズの方が寄れるので画質も望遠レンズより良くなります。
望遠レンズの最短撮影距離より近くの被写体はマクロレンズが有利です。
被写体で変わるレンズ選び
写り方の違いが分かると被写体ごとに使うレンズもみえてきます。
私は花をメインで撮っていますので寄れる場合はほとんどマクロレンズで撮っています。
紅葉のモミジの木を撮る場合かなり離れたところから撮る事になりますので望遠レンズ、葉だけを撮りたい場合はマクロレンズ。
鳥を撮る場合は、近くには寄れないので、望遠レンズになりますね。
一番困るのが、チョウを撮る場合です。できればマクロレンズで撮りたいのですが、寄ると逃げられる場合も多い。
この時に望遠レンズしか無かったら、当然最短距離まで寄って撮影、マクロレンズしか無かったら逃げないくらいまで寄って一枚、もう少し寄れたらもう一枚と距離を詰めていく撮り方をします。
トリミング前提で考えて見る
トリミングするという方法もあります。
ここで、トリミングとリサイズについて説明しておきます。
トリミングは元の画像から必要な所を切り抜いて使うこと、リサイズは元の画像のまま拡大縮小することをいいます。
フルサイズやAPS-Cで撮っているならかなりトリミングしてもそれほど画質が落ちることはありません。
大判で印刷するなら解像度は重要になってきますが、PCのモニターで見る場合やTwitterの投稿の画像ではそれ程変化はみられず、私は投稿やブログは1200×900ピクセルほどにリサイズして使っています。
これでも、ペイントなどでファイルを開くと画面からはみ出るくらいの大きさになります。
使用目的によりますが、6016×4016ピクセル(2432万画素)の写真を1200×900ピクセルの大きさでトリミングしたとすると約1/5の大きさで変わらない画質、またリサイズしたとしてもPCのモニターでは、みた目で分かるほど極端に画質が悪くなる事はないのです。
トリミング前提で考えるならば、望遠レンズもマクロレンズもそれほどこだわらなくてもよいことになりますね。
買う前に借りて使う選択
今は、レンタルで手軽に借りられますので、一度試してみてそれから購入するという選択もあります。
実際に使ってみると、思っていたのと違う点などが出て来ますので、月ぎめじゃなく短期のレンタルで試すのもよい方法です。
まとめ
ここまで書くと、結局どちらのレンズも欲しいとなってしまいますが、画質など重視せずにすべて撮りたいなら望遠レンズ、こだわって細部まで撮りたいのならマクロレンズですね。
どちらも使える場合、どちらかしか使えない場合があるのでレンズを選ぶというより何を撮るか被写体を選んでから決めることになります。
両方買えるくらいお金に余裕があれば、そろえるのも良いとは思いますが、レンズを変えるより自分が動くほうが写真の基本、上達の近道だそうですよ。
どちらにしても撮りたい物を明確にするのがレンズ選びの前にすることのようです。